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空き古民家を海外の富裕層に直接売買する「古民家Bank」

 

中川住研は、空き古民家のCtoCマッチングサイト「古民家Bank」の英語版を立ち上げ、海外移築売買を1月20日に開始した。

 

 

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 年々深刻化する地方の空き家問題を解決するため、2020年11月に開始した古民家Bankは、これまで日本国内が対象だった。古民家Bankの英語版では、登録された古民家情報が自動で英語版として公開され、まずは米国への移築売買が可能となる。今後順次、中東、欧州といった世界への発信を拡大する予定。

 

 

 日本の古民家には伝統技術が使われているにもかかわらず、残念ながら多くが解体、廃棄されている。特に山間部には、立地上の問題で国内売却が難しく、また、長年放置されたために安価にしか売れない古民家が多数存在する。

 

 古民家には特徴的な欄間や建具、大変良質な古材が使用されていることも多く、建築方法の価値からも朽ち果てるのはもったいない状況となっている。そこで、古民家Bank英語版を通じて、海外に移築し再生させるとともに、新たな販路を提供することで地域の空き家問題解決を目指す。

 

 

 同社では、15年から海外移築に関するマーケティング調査を継続的に実施してきた。その中で、18年に行ったサンフランシスコでのフィールドワークから、富裕層を中心に日本の伝統文化である古民家への需要が存在することを確認した。しかし、現地に出回るものは模倣品が多いという実態もあり、需要はあるのに「本物の日本文化」が流通していないという。

 

 

 通常、海外移築には、輸出の専門知識、言語問題、各種国家間のリーガルチェック、海外現地の建築環境把握、海外現地の日本建築可能な人材の確保、海外でのマーケティング技術、海外富裕層顧客の集客などの問題がある。

 

 

 手間・時間・協力人の観点から事業として成功するためのハードルが高かったが、これらの各分野で同社は協力者たちとアライアンスをすでに結んでおり、継続的な事業として古民家の海外移築売買を促進し、「本物の日本文化」を現地に流通させていく。

 

 また、古民家再生に携わる日本伝統建築の伝統技術職人も近年激減しており、職人の後進育成も難しい状況で、伝統技術が失われつつある。米国では伝統技術職人の1日あたりの人件費相場が日本の3~4倍ということを含め、古民家の海外販路を拡大し古民家再生件数を増やしていくことで伝統技術の継承にもつなげていきたい考え。

 

 

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引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/3d3195b445f0a23fea678e22901f15434c392a43